松観昭和とは
私が師と仰ぐSさんは「松戸観魚園」という錦鯉の販売店を営んでいました。昭和55年頃から昭和三色の生産に関する技術を伝授いただきまして平成12年を除き毎年生産しております。
H13年度の組み合わせ
「オス」は鯉仲間の「松戸」さんが作出した鯉で千葉県品評会優勝の実績がある
「メス」は千葉県競売会で購入した鯉。
いずれも系統不明につき勝手ながら「松戸観魚園」と「松戸」さんの名前を拝借し「松観昭和」と命名させて頂きました。
今後、この系統を守ってゆきたいと思っております。
直線上に配置


平成13年自家産の松観昭和
5月20日頃松戸市内のドブ川にミジンコが自然発生するタイミングをはかり掛け合わせる
FRP水槽にキンラン10本を沈め、まず最初にオス鯉を入れて1週間後、メス鯉を入れる。
水温は23度を目安に加温する
産卵した卵は直ちにマラカイトグリーンで殺菌消毒を行い、90センチ水槽で孵化させる。
孵化時の水温は25度で5日を要する。(水の腐敗前に孵化するように温度をとる)

選別

黒子選別
孵化直後には稚魚の体色が黒色らしきもの2〜3割いるので、これだけを取り出して残りは捨てる。
大変な作業なので、近年はエアーポンプの吸い込み口を利用して黒子のみを取り出す方法が考案
された。赤色の稚魚が混じる事もあるが、成長が早く、ミジンコ不足の時に黒子(後の昭和三色)
を食べる事もあるので出来る限り取り除くことが好ましい。
選別作業中の水温変化には十分に注意すること。選別後に入れる水槽の温度も同じ温度が良い。
黒子の出現率により増減があるがおよそ5000匹を取り出す。

第1次選別
体長3センチ位になると黒色の体表に白色らしき割れ目があらわれる。この稚魚が型付昭和になる。
FRP水槽の水量と、水を悪くしないことを考えると、およそ2500匹を残す。

第2次選別
体長4センチくらいで割れ目の見えるもので黄色に発色しているらしき物を残す。この黄色が成長する
につれて赤い色になるので大切にしたい。ミジンコを与えている期間中はろ過が出来ないので水質の
悪化に注意が必要。特にミジンコの食べ残しが、腐敗するのでやり過ぎないようにする。
この頃から微粒餌さを与え始める。ミジンコがあれば出来る限り長い期間与えた方が成長によい。
およそ500匹を残す

第3次選別
体長5センチ位で顔の綺麗なものと、黄色の模様が綺麗なものをおよそ300匹残す。いわゆるかみ、
しもをきった模様(理想的な模様)の鯉は出来ないので妥協している。

第4次選別
体長8センチ位で昭和三色らしくなってくるので、体型をしっかりと見極める。顔の長さ、変形したもの、
手鰭、尾鰭、腹鰭、口の形、そして腹部の赤いもの、成長の遅いものはさける。
昭和三色には奇形魚が多いので妥協しないこと。およそ50匹を残す。

第5次選別
体長12センチ位になったら、自分の好みで選別する。系統を確かめるために5匹はたて鯉として泉水
にて飼育し、2〜3年後の結果を見る必要がある。9月になって25匹残せれば最高の出来である。


月刊錦鯉に投稿そして平成14年2月号に掲載

愛読誌「月刊錦鯉」の自慢の自家産錦鯉に投稿したところ、平成14年2月号に写真3枚とともに掲載
して頂きました。興味ある方は「月刊錦鯉」を買ってください。そして読んだご感想をメールしてください。

平成13年度自家産 松観昭和


14.2.9 晴 水温20度 
お天気が良いのでちょっと覗いて
みたところ順調の様子
給餌は1日1回3口程度に抑えて
いる
この時期は目いっぱい伸ばす
時期であるが、1ヵ月後に大部分
整理する予定があり締め飼いを
行っている。
急激に伸ばすと赤斑の目が粗く
なってしまうので修正する為成長
を抑えているのである


松観昭和のメス親

平成13年3月千葉県錦鯉振興会
主催の競売会で入手
当時は卵を持っていたため腹が
左右不均等に出っ張っていたので
出品者は子取りする人の為を思って
出品したのでしょう。
出品者に感謝しています

松戸さんの作出オス鯉

何年経つのか定かでないほど
昔、10年になろうかと思うほど
古い鯉である
黒子の出現率は0.1%大変悪い
早く次世代のオスを確保しなければ
系統が絶えてしまう。幸い初子に良い
オスらしきものがいるので、それまで
あと2年は頑張ってもらいたい


2月中は水温20℃、餌は1日1回
通常の20%程度をあたえる
3月になったら、温15℃に下げて
餌は与えない予定

この鯉の中から血筋を引いているオス2匹、メス
2匹を系統保存の為残し、その他はメスの故郷
振興会主催の競売会に出品して、メス親を提供
してくれた人に見て貰いたい、恩返しがしたいと
思っています。

14.3.1  松観昭和のたて鯉を選別

系統鯉の確保のため、体形、緋質、墨模様、を重点に選別を行った。
内訳はオス親候補2匹、メス親候補1匹、品評会候補2匹
これらは90cm水槽25℃で飼育を開始する。残りは15℃に落とし絶食。
杉浦さんもメス1匹を選んで予約した。
1月から締め飼いに入ったが大きい鯉は29cmになっている。

14.3.18  競売会に出品するため覆いに隙間を開けて外気温にさらし、
水温を池の温度まで下げる。

14.3.20  月刊錦鯉誌上でもお話いたしましたがメス親鯉を入手出来た
ご恩に報いるつもりで、7匹を競売会に出品することにした。
袋詰めすると素人が作った鯉としては上出来だなーなんて思ったりして。

14.3.21千葉県錦鯉振興会主催
       春の錦鯉競売会開催

成田観賞魚において11時開始
昨年より出品数が3割くらい減少?

競売に出品された錦鯉

競売前に品定めをする杉浦さん(ひだり)
青柳養鯉場主(中央)

お気に入りの鯉を探して

この鯉はよさそうな

買われていった松観昭和

3200

3800

4800

7匹を出品したうち2匹は外人さんに買われて
いった。写真は残念ながら撮れなかった。

14.3.28 松観昭和のたて鯉

メス 30cm

メス 30cm

メス 27cm

オス 24cm

新着情報

14.2.1〜14.3.19

名前の由来・選別・競売

13年度 カシラ
仔採り道具類

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